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アルベルト・カイプ Aelbert Cuyp (1620-1691) 『牧草地の牛』 Cows with the Pasture 1650年頃制作 パリ,ルーヴル美術館 Musee du Louvre, Paris |
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オランダ南西部のドルドレヒト Dordrecht で生まれたアルベルト・カイプは、肖像画家であったヤーコプ・ヘリッツゾーン・カイプ Jacob Gerritsz. Cuyp (1594-1651/2) の息子として生まれました。彼は様々なジャンルの絵を描きましたが、今日では、1950年頃から描くようになったイタリア風の風景画によって知られています。 ところで、カイプはドルドレヒトから居を移さなかった上に、1660年代からはほとんど作品を残さなかったため、ターナー Joseph Mallord William Turner (1775-1851) やコンスタブル John Constable (1776-1837) らが活躍し、風景画が隆盛を極めた18世紀イギリスにおいて再評価されるまでは、ほとんど忘れられた存在でした。 ユトレヒトの親イタリア派風景画家、ヤン・ボト Jan Both (1610-1652) の影響を受けたと考えられるカイプの風景画は、オランダの風景に南国風の強い光のコントラストが加わり、早朝や夕暮れの光景は、ターナーの絵に大きな影響を与えています。 『牧草地の牛』も、そのような風景画のひとつです。牛たちの傍らで、ふたりの子どもに見守られつつ、羊飼いは縦笛を吹いています。川向こうにかすんで見える、高い塔のある町並みはドルドレヒトのようです。 空は明るい青空ですが、夕暮れが近いのでしょうか。前景は人も牛も影の中に沈み、強いコントラストが空気の透明感すら感じさせるような気がします。 (2004/06/19)
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