Early Music Art Gallery  ―――ヴィオラ・ダ・ガンバ(44)―――


ニコラ・コロンベル『ヴィオラ・ダ・ガンバを弾く聖セシリア』
ニコラ・コロンベル
Nicolas Colombel
(1644-1717)

『ヴィオラ・ダ・ガンバを弾く聖セシリア』
St Cicilia playing of Bass Viol

1694年頃制作

Musee des Beaux Arts, Rouen, France
フランス,ルーアン美術館




ニコラ・コロンベルは、ルーアン近郊のソットゥヴィル=レ=ルーアン Sotteville-les-Rouen で生まれたフランス人画家です。パリで絵の修行をしたのち1680年にイタリアに赴き、その後、遅くとも1693年頃までにフランスに戻ったと考えられています。帰国後は1694年にアカデミーの正会員になり、1701年からは教授として後進の育成にあたりました。

歴史画や宗教画、神話画などを描いたコロンベルは、イタリア時代にラファエロと、ニコラ・プッサン Nicolas Poussin (1594-1665)の影響を受けました。ここで取り上げた『ヴィオラ・ダ・ガンバを弾く聖セシリア』も、彫像的で穏やかな人物表現に、後期のプッサンの影響を見ることが出来ます。

コロンベルの聖セシリアは、フランスでよく使われた7弦のバス・ヴィオラ・ダ・ガンバを弾いています。ヴィオラ・ダ・ガンバと聖セシリアの取り合わせは、ドメニキーノ Domenichino (1581-1641) の『聖セシリア』の影響があるのかもしれません。

ちなみに、ドメニキーノもコロンベルも、ターバンを頭に巻いた形で聖セシリアを描いていますが。これは、1599年にローマで「腐敗していない」聖セシリアの遺体が発見された時、その頭部にターバンが巻かれていたという伝承に由来しています。以後、ターバンは聖セシリアの一般的な属性のひとつになりました。

(2004/11/06)

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