Early Music Art Gallery  ―――チェンバロ(50)―――


ジャン=ミッシェル・モロー『ハープシコード』
ジャン=ミッシェル・モロー(子)
Jean-Michel Moreau le Jeune
(1741-1814)

『ハープシコード』
The Harpsichord

1776年頃制作

フランス,パリ,国立図書館
Bibliotheque Nationale, Paris, France



パリでかつら職人の子として生まれたジャン=ミッシェル・モローは、1758年に17歳でロシアを訪れ、サンクトペテルブルクにあった美術アカデミーで素描を教えましたが、1759年にパリに戻って以後は、もっぱら版画家として活躍しました。

1770年にルイ15世のデザイナーに任命され、1781年にはルイ16世のデザイナー兼版画家として任命されていることでもわかるように、ジャン=ミッシェルは非常に成功した版画家でした。宮廷版画家として、彼は宮廷舞踏会などの公的行事の版画も多く残しています。

しかしながら、彼が名は宮廷版画家としてよりも、ジャン=ジャック・ルソー Jean-Jacques Rousseau (1712-78) やヴォルテール Voltaire (1782-89) の作品の挿絵画家としての方が、より有名であるようです。

ここで取り上げた『ハープシコード』は、ルソーの「新エロイーズ(La Nouvelle-Heloise)」の挿絵原画のようです。よく見ると、ハープシコードの低音部と高音部が実際の楽器とは逆になっていて、挿絵(版画)になったときに違和感を感じさせないようにしてあるのがわかります。

(2008/01/04)

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