Early Music Art Gallery  ―――チェンバロ(49)―――


フラゴナール『音楽のレッスン』
ジャン・オノレ・フラゴナール
Jean Honore Fragonard
(1732-1806)

『音楽のレッスン』
Music Lesson

1769年制作

パリ,ルーヴル美術館
Musee du Louvre, Paris



1732年、コート・ダジュール(南フランス)のカンヌに近いグラース Grasse で生まれたフラゴナールは、フランス・ロココ絵画の代表であると同時に、ロココの最後を飾った画家でもありました。

18歳のとき、パリでジャン=バティスト・シメオン・シャルダン Jean-Baptiste Simeon Chardin (1699-1779)に絵を学びますが、フラゴナールの様式自体は、二人目の師であったフランソワ・ブーシェ Francois Boucher (1703-1770)におうところが大きかったようです。

その後、1752年にローマ賞を受賞。イタリアで修業中にベネツィアの大画家、ジョバンニ・バッティスタ・ティエポロ Giovanni Battista Tiepolo (1696-1770)の影響をうけることになりました。

ブーシェも初期には宗教画や歴史画を描いていましたが、1765年以降はロココの華やかさや軽薄さ、享楽ぶりなどを反映した、恋人同士や裸婦など、一歩間違えば下世話になりそうな主題を主として描きました。けれど、それらを官能的でありながらも、あくまでも優雅に表現できたことが、彼の最大の特徴だと思われます。

『音楽のレッスン』は、フラゴナールとしてはおとなしめな方だと思いますが、やはり恋人同士の愉楽という、ロココらしい主題をあつかった作品です。

けれど、なんとなく初々しさを感じるのは、画面全体の配色が白・黒・茶で統一されているせいでしょうか。特に少女の白い服に、その清楚さが強く感じられるような気がします。

画面右側の椅子の上に置かれているのは、マンドリンか、その前身のマンドーラのようです。

(2008/01/02)

[Back] [Cembalo Index] [Home] [Gallery Index] [Next]