Early Music Art Gallery  ―――チェンバロ(46)―――


アントン・ラファエル・メングス『歌手ドメニコ・アンニバーリの肖像』
アントン・ラファエル・メングス
Anton Raphael Mengs
(1728-1779)

『歌手ドメニコ・アンニバーリの肖像』
The Singer Domenico Annibali

1750年頃制作

イタリア,ミラノ,ブレラ美術館
Pinacoteca di Brera, Milan, Italy



アントン・ラファエル・メングスは、ボヘミアのアウシヒ Auddig (現在はチェコ共和国、ウースチー・ナド・ラベム Usti nad Labem) で生まれたドイツ人画家です。新古典主義初期の推進者のひとりとして、広くヨーロッパで活躍し、スペイン王カルロス3世(Carlos III, 1716-88、在位1759-88)の宮廷画家にもなりました。

メングスは新古典主義の画家として古典的で叙情性の高い宗教画を多く描いていますが、宗教画家としてよりも肖像画家として大きな成功を収めました。

ここで取り上げた『歌手ドメニコ・アンニバーリの肖像』は、スペインの宮廷画家になる以前にローマで描かれたものです。チェンバロに右手を載せて立つモデルのドメニコ・アンニバーリは、当時名を馳せたアルト(コントラル)・カストラートでした。

1737年に初演されたヘンデル Georg Friedrich Handel (1685-1759)のオペラ「Arminio アルミーニオ」「Giustino ジュスティーノ」のタイトルロールとしてアンニバーリの名を見ることが出来ます。

実はこの絵は、メングスの肖像画の中でも一番好な作品だったりします。モデルの表情が生き生きとしていて、見ているとアンニバーリの人となりに好奇心がわいてきませんか?

(2007/12/29)

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