Early Music Art Gallery  ―――チェンバロ(28)―――


ジョヴァンニ・バティスタ・ブシーリに帰属『音楽家の肖像』
ジョヴァンニ・バティスタ・ブシーリ(に帰属)
Giovanni Battista Busiri (attr.)
(1698-1757)

『音楽家の肖像』
Portrait of Musician

制作年不明

フランス,バイヨンヌ,ボナ美術館
Musee Bonnat, Bayonne, France



『音楽家の肖像』と題された、楽譜を手に持って、チェンバロの前に座る男性のスケッチは、18世紀にイタリアで描かれた作者不詳のデッサンです。スナップショット風な、茶目っ気たっぷりの描かれた男性の表情に惹かれました。

正直な話、この絵の鍵盤楽器がチェンバロだと断定はできないのですが、カタログにチェンバロとしてあったので、ここに分類してみました。

ところで、作者との関連が推測されているジョヴァンニ・バティスタ・ブシーリは、18世紀のローマで活動していた景観画家のひとりです。17世紀後半から18世紀にかけて、ヨーロッパ諸国からイタリアを訪れる裕福な旅行者が急増しますが、それにともなって、彼らが旅行の記念品として買う景観画を専門に描く画家が現れました。

ブリーシは、1720年頃から、イタリア語でヴェドゥータ vedute と呼ばれる都市景観画や、ローマ近郊の田舎の風景などを、テンペラ画(Tempera Painting 卵、カゼイン、にかわ、グリセリンなどを展色剤とした水性絵具による絵画技法)で描いた画家です。

私は、ブリーシのデッサンというと風景を描いたものしか知りませんので、この作品がどれぐらい彼の影響下にあるのかは判断できませんが、全体にはつらつとした人物表現が印象的なスケッチだと思います。

(2007/11/09)

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