Early Music Art Gallery  ―――チェンバロ(21)―――


ジャン=フランソワ・ド・トロワ『音楽の寓意』
ジャン=フランソワ・ド・トロワ
Jean-Francois de Troy
(1679-1752)

『音楽の寓意』
Allegory of Music

1733年制作

アメリカ,オレゴン,ポートランド美術館
Portland Art Museum, Oregon, USA



『音楽の寓意』を描いた、ロココ・新古典主義時代の画家であるジャン=フランソワ・ド・トロワは、肖像画家のフランソワ・ド・トロワ Francois de Troy (1645-1730) の息子です。ジャン=フランソワは、歴史画や神話画などの大作も残していますが、現在では肖像画や、「雅宴画(フェート・ギャラント fete galante)」的な風俗画の分野で高い評価を得ていました。

パリで生まれた彼は、絵画の初歩を父に学んだのち、1699年から1706年までイタリアに留学しています。アカデミーの会員資格を獲得したのは1708年で、その後はアカデミーの教授にもなりました。1738年にはローマのフランス・アカデミー学長に任命され、1752年に同地で没しています。

『音楽の寓意』は、2度目のイタリア行きの5年前にフランスで描かれた作品です。天使(キューピッド)の介助を受けた“音楽”が、クラヴサンを弾いている様子を描いた寓意画です。全体に優美な雅宴画のおもむきがあり、ジャン=フランソワらしい絵だとます。

ところで、天使と共に鍵盤楽器を弾く女性というと、聖セシリアが思い浮かびますね。多分、ジャン=フランソワも、聖女にインスピレーションを得てこの絵を描いたのではないでしょうか。

(2007/10/20)

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