|
ルイス・グーピイ Louis Goupy (c.1674-1747) 『ブルック・テイラーの肖像』 Portrait of Brook Taylor 1720年制作 ロンドン,国立肖像画美術館 National Portrait Gallery, London |
||
|
この絵のモデルになっているブルック・テイラー Brook Taylor (1685-1731) は、18世紀イギリスの数学者です。もともとは法律家だったらしいのですが、万有引力で有名なアイザック・ニュートン Isaac Newton (1642-1727) に心酔し、数学・自然科学に転向したという人物です。 テイラーは当時有名な数学者のひとりで、微積分学において「テイラーの定理」や「テイラー展開」として、現在もその名が残っています。これらは、厳密に言うとテイラーの発見と言えない部分もあるようなのですが、彼の著書によって広く知られるようになったものだそうです。 肖像画から見る限りでも、テイラーが音楽を趣味とする裕福な人物であったことがわかります。2段鍵盤のチェンバロと思われる楽器の上で開いている本は、彼自身の数学関係の著作であるようです。 それにしても、ガウンをまとってナイトキャップと思われる帽子をかぶった姿というのは、肖像画としてはかなり風変わりなものです。生き生きした顔の表情からいっても、正式な肖像画と言うよりは、テイラーの親しい友人からのプライベートな贈り物であった可能性が高いような気がします。 この肖像画を描いたルイス・グーピイについては、生年不明で1747年に亡くなったイギリスの画家としかわかりませんでした。残っている作品もあまり多くはないようですが、普通の肖像画よりも、精密に描いた小型の肖像画(細密画)を得意にしていたようです。 (2007/12/01)
|
|||