- 古楽画廊−チェンバロ(16)

Early Music Art Gallery  ―――チェンバロ(16)―――


カール・グスタフ・クリングステット『音楽のレッスン』
カール・グスタフ・クリングステット
Karl Gustav Klingstedt
(1657-1734)

『音楽のレッスン』
The Lesson of Music

制作年不明

パリ,ルーヴル美術館
Musee du Louvre, Paris



ここで取り上げた『音楽のレッスン』は箱のふたに描かれた装飾用の細密画です。細密画は、一般に皮や象牙、宝石や懐中時計のふたの内側など、様々なものに描かれた小型の肖像画や装飾用絵画を指します。ロココ時代のフランスの肖像画家たちの多くは、細密画家としても有名です。

『音楽のレッスン』は二段鍵盤のクラブサンを弾く女性と、ヴィオラ・ダ・ガンバを弾く男性の二重奏を描いたものですが、いかにもロココ風な、快活で楽天的な雰囲気が感じられる作品だと思います。

作者のカール・グスタフ・クリングステット、当時スウェーデン領だったラトビアのリガ Riga で生まれました。経歴がなかなか変わっていて、15歳でスウェーデンの軍隊に入り、その後、1677年にフランスの軍隊に移りました。

細密画家として活動したのは1689年からのことで、それから1734年に死亡するまでの間は、完全に画家の仕事に専念していました。

彼は、当時の人々から "le Raphael des tabatieres(嗅ぎ煙草入れのラファエロ)" とも呼ばれていたようです。つまり、嗅ぎ煙草入れのような小型の箱の装飾画家としては、当時のフランスでかなり有名な画家だったと言えるのでしょう。

(2007/11/18)

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