|
ゴンザレス・コックス Gonzales Coques (1614-1684) 『若い学者と妻の肖像』 Young Scholar and his Wife 1640年制作 ドイツ,カッセル国立美術館 Staatlichen Kunstsammlungen, Kassel |
||
|
『家でくつろぐ若い学者』は、ヴァイオリン、リュート、ヴィオラ・ダ・ガンバでも取り上げた、「小ヴァン・ダイク」とも呼ばれたフランドル人画家、ゴンザレス・コックスの作品です。 家族肖像画のひとつだと思われますが、広い部屋に左右に一人ずつ人物を配した構成というのは、コックスとしては珍しい構図のような気がします。モデルの名前は伝わっていません。画面右手に描かれている女性についても、学者の姉妹とする説もあります。 左手に描かれた男性の前にテーブルには、本や地球儀、砂時計、彫像などが置かれ、彼の職業と趣味の広さを表しています。美しい風景画やが掛けられた趣味の良い客間、椅子の上で眠る犬、チェンバロを演奏する女性は、家庭的な幸福や安らぎを表現したものでしょう。 どこにでもあるような平凡な室内光景を描いているのですが、女性が弾くチェンバロの蓋に施された装飾画に代表される精緻な表現とともに、全体に漂う静けさが印象的な作品だと思います。 (2007/10/28)
|
|||